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[orca-users:01122] Re: 電子カルテについて(長文です)
- To: orca-users@xxxxxxxxxxxxxx
- Subject: [orca-users:01122] Re: 電子カルテについて(長文です)
- From: 安陪隆明 <takaaki_abe@xxxxxxxxxxxxxxxxx>
- Date: Tue, 16 Jul 2002 11:49:26 +0900
河合先生、こんにちは。
安陪隆明@鳥取県鳥取市、安陪内科医院です。
先ほどはさーっと書いただけでしたので、もう少し詳しく
書かせていただきます。
>1:カルテの再現ができないのではないでしょうか
はい、できません。ハッシュをとるのはあくまで「真正性」の
ためであって、「再現」とか「データのバックアップ(保護)」とは
まったく別の問題です。
>たとえば2002年7月15日にハッシュ値αを求めます。αがその病院の
>この日までのカルテの真正性を証明するとしましょう。
ちなみに「この日までの」というのはいいのですが、
「いつの日から」ということが問題になりますね。
「電子カルテを導入した日から」というわけではありません。
例えばB社電子カルテで1ヶ月毎にハッシュ値を求める場合は、
「2002年6月16日から2002年7月15日まで」のハッシュ値
という形になると思います。
>そして7月16日から日々の診療でカルテを書いていきます。すると元のカルテは
>修正履歴が加わり、変化していきます。たしか同社はカルテはPDF形式で保存す
>るように思いましたが・・・。
>さて7月22日で1週間がたち、先週の診療録を少し書き換えたとします。たとえば
>患者の言い間違いを1週間目の再来で訊き、打ち直すとか、自分の打ち間違いで
>右左を直すことになったとしましょう。
>7月22日が終わり、今週のハッシュ値βが計算されます。すると、7月15日の時点
>のカルテはもはや再現されないのではないでしょうか。
B社はPDFでしたっけ?
まあそれはともかく一般論になりますが、7月22日の「修正」というのは
あくまで「追記」であって、それはコンピュータ上では「差分データ」と
いう取り扱いになります。
7月15日の診療記録 + 7月22日の修正差分データ
↓
表面上は7月22日の修正された姿が見えるが、記録上は
7月15日の診療記録がまったく変更されずに残っている。
という形になります。
すると今度は「7月22日の修正差分データ」を含めて、翌月の
「2002年7月16日から2002年8月15日まで」のハッシュ値、が
求められます。
変更されていない7月15日の診療記録は
「2002年6月16日から2002年7月15日まで」のハッシュ値
で改竄されていないかどうかが証明できます。
7月22日の修正差分データについては
「2002年7月16日から2002年8月15日まで」のハッシュ値
で改竄されていないかどうかが証明できます。
それぞれにより両者が改竄されていないことが証明される…
という説明で御納得いただけたでしょうか?
安陪隆明
〒680-0841
鳥取県鳥取市吉方温泉3丁目811-2
安陪内科医院
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