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[orca-users:01868] Re: 責任者は,どなた?
- To: orca-users@xxxxxxxxxxxxxx
- Subject: [orca-users:01868] Re: 責任者は,どなた?
- From: Kenshi Muto <kmuto@xxxxxxxxxx>
- Date: Thu, 10 Oct 2002 09:22:51 +0900
武藤@Debianぷろじぇくとです。
んと、ちょっと誤解を招きそうなので。
At Thu, 10 Oct 2002 00:46:06 +0900,
Katsuhiko Ito, MD wrote:
> 武藤さんをはじめとしたDebian-JPの方々のご尽力で日本語版woodyが今日あるの
> だと思います。まことに頭の下がる思いです。しかし企業の有償ディストリ
> ビューションに比べてバグフィクスやlocalizationないしinternationalization
> はどうしても遅れるようです。英語版のwoodyはstableでもwoody-jpはまだ
> unstable,の感が拭えません。
Debian-JP→Debian JPかな。
「日本語版Woody」というのはDebian、Debian JPともに存在しません。
また、日本語を扱えるようにする作業はDebian JPのメンバーに限らず、
Debian Projectのメンバーなど多くの開発者/翻訳者によって成り立っています。
「woody-jp」はDebian JP独自のアドオンパッケージで、potatoでマージ方向
への転換に成功した現在では、主な役目はDebianに持っていく前段階(まだオ
フィシャルメンテナになっていない人向け、あるいは日本固有すぎてオ
フィシャルに持っていくのはためらわれるもの向け)といったところです。
Debian Projectの提供するWoodyは英語圏向けでは非常に使いやすいが日本語
圏ではまだ使いにくい部分がある と言い変えれば、それは真です。
「バグフィクスが遅れる」のを解決するにはsidを追いかけるしかありません。
stableの修正が入るのは「セキュリティに重大な欠陥のあるパッケージ」の、
しかもセキュリティ部分だけの修正なので、おそらく望まれているであろう
「I18Nの向上」などは関係しません。
バグフィクス、localization、internationalizationに関しては、単純にマン
パワーの問題です。それぞれ少しずつは進んでいますが、まだテスター(バグ
を見つけて報告する、新しいパッケージを試す)や開発者(こうすればバグをク
ローズできるとパッチで示す、"まともな"国際化や地域化パッチを作成する)
が足りません。
次のstableとなるsargeを良くするには、「ドッグフードを食う」覚悟でsarge
を使う(あるいはsidを使う)、そしてテスター、開発者となって優れた報告と
修正をしていくしかありません。そういった積み重ねがsargeの完成度を増し
ます。もともとDebianはそうやって育ってきたものです。これからもそうでしょ
う。「駄目だ使えない」とユーザーが日本の片隅で愚痴をこぼしているだけで
は何も変わりません。同時に、「ちゃんと言えば変わる」のがDebianです。
運用ベースはstableでないと厳しいでしょうが、VMwareや余ったPCなどがある
ならぜひsargeやsidの世界も体験して、より良い効果をもたらすフィードバッ
クをプロジェクトにくだされば幸いです。
P.S.
そういえばインストーラがしょぼいという話もありましたが、お説ごもっとも。
ただ、alpha、arm、hppa、i386、ia64、m68k、mips、mipsel、powerpc、s390、
sparcのすべてで汎用で動作する(非常に少ないメモリ、貧弱なCPU、ビデオカー
ドらしいものもないような状況でも動作する)インストーラを作らなければ
いけないという制約があります。
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武藤 健志@Debian/JPプロジェクト (kmuto@xxxxxxxxxx, kmuto@xxxxxxxxxxxx)
日本Linux協会 (kmuto@xxxxxxxxxxx)
有限会社トップスタジオ (kmuto@xxxxxxxxxxxxxxx)
URI: http://www.topstudio.co.jp/~kmuto/ (Debianな話題など)