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[orca-users:01796] Re: OSについて
- To: orca-users@xxxxxxxxxxxxxx
- Subject: [orca-users:01796] Re: OSについて
- From: 安陪隆明 <takaaki_abe@xxxxxxxxxxxxxxxxx>
- Date: Tue, 08 Oct 2002 14:53:29 +0900
HASEGAWAさん、伊東さん、皆様、こんにちは。
安陪隆明@鳥取県鳥取市、安陪内科医院です。
これはHASEGAWAさんに対する直接のお返事ではなく、あくまで
HASEGAWAさんや伊東さんの書き込みを読んで思った、私が日ごろ
感じていることなのですが…
今までORCAについて私はいろいろな人と議論したことがありま
すが、その際によく議論になること、そしてずっと議論が噛み合
わない一番の原因が、
「ORCAは、最初から最後まで徹頭徹尾、コンピュータのプロが
インストールしてメンテナンスすることを前提として作られた
ソフトであって、臨床医がインストールして設定するようには
作られていない」
という点でした。
もちろん、オタク医者が自己責任で、自分でインストールし
メンテナンスしたりするのは自由です。しかし、そのためには
プロと同レベルの知識が必要となります。
しばしば聞かれるORCAへの批判は
「(Windowsのソフトだったらインストールしたり設定できたり
する能力のある自分ですらも)ORCAは難しくてわけがわからない。
こんなに難しくては、普及の妨げになるのではないか」
というものです。
しかし、そもそもORCAには「臨床医が自分でインストールし
メンテナンスしてもらうことによって普及を図る」というような
考え方自体が最初から存在しないのです。
http://www.orca.med.or.jp/orca/faq.html
には、
>設置やメンテナンスには、ORCAプロジェクトに賛同いただいた
>協力業者(地元ベンダー)をご利用頂くことを推奨します。
>医師ご自身がパソコンに詳しい場合は、独力で設置・運用して
>いただくことも可能です。
と書かれています。ちなみにこの場合の
「医師ご自身がパソコンに詳しい」
というのは、
「Windowsだったらソフトがインストールできますよ」
「Windowsだったら操作できますよ」
という程度の「詳しい」では、まったく話にならないことは
皆様ご存知のとおりです。
例えば、医療機器に例えるならば、自己血糖測定機だったら
一般の患者さん自身が使いやすいように作られていなければ
なりません。
しかし、心臓カテーテル検査の機材とか、大腸ファイバーの
機材に対して、患者さんが
「この医者じゃないと使えないような機械は何だ? ちゃんと
普通の人が使えるように作られていないと困るじゃないか」
と批判したら、どう思われるでしょうか?
完全に的外れの批判だと思われるはずです。
ORCAプロジェクトが成功するか失敗するかの鍵は、どれだけ
ORCAのインストールや設定が簡単になるかではありません。
(もちろん簡単になるにこしたことはありませんが)
そうではなくて、
「地域のサポート業者をいかに育成するか」
にかかっています。
ORCAを普及させるために、今、一番大事なことは、
ORCAを扱う地域のサポート業者をいかに作り育てていくか
ということなのです。
私は日医が3ヶ月くらいの期間、無料で学んでORCAの知識を
詰め込める「ORCA学校」というべきものを作っても良いとまで
思っています。
そしてまた、なかなかORCAを扱うサポート業者が自然に
育つことが望めない当地のような地方では、地域医師会が
第3セクタ方式なり、資金援助方式なり、いろいろと考えら
れますが、何らかの形でサポート業者を作って育てていか
ないと、そう普及はしないと考えています。
日医総研には是非とも
「サポート業者をいかに作って育てていくか」
ということを、考えていただきたいと願っています。
と、同時に地域医師会もいろいろと考えいかないといけない
な、と思っています。
安陪隆明
〒680-0841
鳥取県鳥取市吉方温泉3丁目811-2
安陪内科医院
Tel.0857-26-6675
Fax.0857-21-3131
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http://www.abe.or.jp/
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